折上稲荷神社 長命お火焚き祭の由来

働く女性の守り神折上稲荷神社 火焚祭

キツネ巫女による湯立神事


江戸時代後期、孝明天皇がご即位される時に側で仕える女官が次々と病気になりご即位ができない状態となった。そこで女性に大変ご利益のあった折上稲荷神社に祈祷が命じられ、その一つとして巫女が当神社に参勤し、湯立てや祈祷の舞を舞い、本殿では神主が祝詞を奏上した。

当時は火焚き串ではなく、榊の葉に女官の健康・長命を願い罪・穢れをお焚き上げた。
以降、女官の病は奇跡的に鎮まり、無事ご即位の礼を行うことができ、孝明天皇は今後も女官が末永く健康、長命で働いてくれるよう当神社に「長命箸」を奉納された。(嘉永4年古文書より)
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江戸後期の折上稲荷神社の様子(文化2年)

長命守り御献上

ご即位の礼以降、長命火焚き祭でご祈願され祈祷した「長命守り」は東京遷都まで毎年宮中女官に御献上し、長年にわたり女官が健康で元気に働くことができたため、その御利益は「折紙付」と言われました。
現在このお守りは婦人病、心の病、認知症などに御利益があるとされ、長命火焚き祭で祈祷された当時と全く同じお守りを関係者のみお渡ししてきました。

2019年(平成31年にあたる年)10月にご即位の礼、11月に大嘗祭が行われます。このおめでたい年に当社の由来により、2019年(平成31年にあたる年)の長命お火焚き祭にて、ご希望の方々に広く祈願祈祷を行い、この長命守りをお分けする予定です。
(詳細はは2019年9月中旬以降にホームページにてお知らせ致します)
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長命お火焚き祭当日、長命御守りは孝明天皇より賜ったお三方(桐紋)にお供えし祈願祈祷します。